記事を38本書いたら検索流入はどうなったか|自社サイトの実測データを公開

「ホームページに記事を増やせば問い合わせが増える」と言われても、実際にどれだけ増えるのかは外からは見えません。成果事例の多くは「検索流入が3倍」「セッションが5倍」という倍率で語られ、元の数字も期間も公開されないためです。この記事では、自社サイト webloom.jp で2026年6月27日から12週間に38本の記事を公開した結果を、Search Consoleの実測値そのままで公開します。増えた部分だけでなく、増えなかった部分と、伸びの中身の偏りまで分解します。
この記事の要点
- 28日間のクリック数は8から297へ、表示回数は199から4,654へ増えた
- ただしクリックの88.9%は、38本のうち2本(時事ネタの記事)から来ている
- その2本を除くと、クリックは8から33、表示回数は199から1,258だった
- 2か月目は1か月目より数字が下がった。右肩上がりにはならなかった
- 本数とPVだけを見ていると、この偏りには気づけない
記事を38本書いて検索流入はどれだけ増えたのか?
28日間あたりのクリック数は8から297へ、表示回数は199から4,654へ増えました。計測にはGoogle Search Consoleを使い、対象は webloom.jp 全体です。
記事の公開ペースは週2本前後で、2026年6月27日から2026年9月19日までに38本を追加しました。開始前の公開記事は9本、直近28日の終了時点(2026年9月18日)で46本です。
比較の起点は、記事を増やす前の28日間(2026年5月30日〜6月26日)に置きました。
期間ごとの数字はどう動いたのか?
4つの28日間で区切ると、3期目までは表示回数が1,000〜1,700で横ばい、4期目だけが跳ね上がっています。
| 期間(28日間) | 期末の累計記事数 | クリック | 表示回数 | CTR | 平均掲載順位 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2026-05-30〜06-26(開始前) | 9本 | 8 | 199 | 4.0% | 18.4 |
| 2026-06-27〜07-24 | 26本 | 38 | 1,686 | 2.3% | 18.0 |
| 2026-07-25〜08-21 | 34本 | 22 | 1,211 | 1.8% | 19.3 |
| 2026-08-22〜09-18 | 46本 | 297 | 4,654 | 6.4% | 10.3 |
最初の28日で表示回数は199から1,686へ、8.5倍に増えました。記事を出せば表示回数はすぐ反応します。一方でクリックは38止まりで、CTRは4.0%から2.3%へ下がりました。検索結果に出る回数が増えても、クリックされる位置には届いていなかったということです。
なぜ2か月目に数字が下がったのか?
2期目から3期目にかけて、クリックは38から22へ、表示回数は1,686から1,211へ下がりました。記事は8本増えているにもかかわらずです。
下がった理由は2つあります。1つは、1期目に公開直後の一時的な表示が含まれていたこと。もう1つは、8月前半は公開ペースが落ち、狙ったキーワードの難易度が高い記事が続いたことです。
記事数と検索流入は比例しません。38本のうち、28日間で1クリックも得ていない記事が大半を占めます。
伸びた流入の中身は何だったのか?
直近28日のクリック297のうち264、つまり88.9%は、38本のうち2本から来ています。どちらも2026年9月に出した新しいAIモデルの解説記事です。
内訳を分けると、偏りがはっきりします。
| 直近28日(2026-08-22〜09-18) | クリック | 表示回数 | CTR | 平均掲載順位 |
|---|---|---|---|---|
| サイト全体 | 297 | 4,654 | 6.4% | 10.3 |
| 時事ネタ2本を除いた全記事 | 33 | 1,258 | 2.6% | 20.0 |
| 差分(時事ネタ2本) | 264 | 3,396 | 7.8% | — |
時事ネタを除いた部分も、開始前の8クリック・199表示からは伸びています。クリックは4.1倍、表示回数は6.3倍です。ただし平均掲載順位は18.4から20.0へ、わずかに後退しました。表示される裾野が広がった分、平均が下がったためです。
時事ネタの記事は瞬間的に伸びますが、検索需要は数週間で減ります。2本のうち主力の1本は、公開直後の11日間で245クリックを集めましたが、この数字が来月も続く保証はありません。
この実測から何が言えるのか?
3つあります。いずれも、倍率だけを見ていると見落とす点です。
- 表示回数は1か月で反応するが、クリックは遅れて動く。開始28日で表示回数は8.5倍になった一方、CTRは4.0%から2.3%へ下がりました。
- 平均値は1本の当たり記事に引きずられる。サイト全体の平均掲載順位10.3は良い数字に見えますが、その1本を外すと20.0です。
- 流入の質は本数では測れない。増えたクリックの大半は、サービスの検討段階にいる読者とは別の層からのものです。記事を増やす目的が問い合わせなら、クリック数ではなく、どのキーワードから来ているかを見る必要があります。
株式会社宣伝会議が2024年5月1日に公表した調査では、オウンドメディアのKPIとして選ばれているのは「ページビュー数」が69.2%、「記事公開本数」が48.7%で、「測定していない」も10.3%ありました(回答117名)。PVと本数だけを見ている限り、この記事で示したような内訳の偏りは数字に表れません。
検索流入を問い合わせにつなげたい場合は、クリック数の増減より、問い合わせが来ないホームページの原因7つと改善策で扱っている導線側の設計を先に見直したほうが早いケースもあります。
記事を積む方法が向く人・向かない人
向くのは、次のような場合です。
- 検索されるキーワードが明確にあり、そこに答える情報を自社が持っている
- 3か月以上、週1〜2本のペースを続けられる体制がある
- 広告費を使わずに、時間をかけて資産を作りたい
向かないのは、次のような場合です。
- 今月中に問い合わせを増やす必要がある(記事より広告や既存顧客への案内が早い)
- 記事を書く時間も外注予算も確保できていない
- 検索需要そのものが小さい、地域密着かつニッチな業種
自社のサイトがどちらに当てはまるかを判断するには、まず現在の表示回数とクリック数を確認するのが確実です。サブスク型でサイトを持つ場合の考え方は、サブスク型ホームページ制作の比較と選び方にまとめています。
よくある質問
Q. 記事は何本書けば成果が出ますか。
本数と成果は比例しません。この実測では38本の時点でクリックが297になりましたが、その88.9%は2本からのものです。目安の本数を追うより、1本ずつ検索意図に答えられているかを確認するほうが結果につながります。
Q. 効果が出るまでどのくらいかかりますか。
表示回数は最初の28日で8.5倍まで反応しました。一方でクリックが3桁に乗ったのは、開始から約11週間後です。表示回数と順位は早く動き、クリックは遅れて動くと考えてください。
Q. 時事ネタの記事は書いたほうがいいですか。
流入を短期間で作る目的なら有効です。この実測でも2本で264クリックを集めました。ただし需要は数週間で減るため、継続的な問い合わせを目的にする場合は、検索需要が安定している記事と組み合わせる必要があります。
Q. 平均掲載順位が下がったのは悪いことですか。
必ずしも悪いとは限りません。この実測では、時事ネタを除いた平均掲載順位が18.4から20.0へ下がりましたが、同じ期間に表示回数は199から1,258へ増えています。順位の低いキーワードで新たに表示され始めると、平均は下がります。
Q. 自社サイトで同じ数字を確認するにはどうすればいいですか。
Google Search Consoleを登録し、期間を28日間で区切って「クリック数」「表示回数」「平均CTR」「平均掲載順位」の4つを比較します。さらにページ別の内訳を見て、上位1〜2ページが全体の何割を占めているかを確認してください。
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出典
- PR TIMES(株式会社宣伝会議)「<オウンドメディア実態調査>8割『オウンドメディアの効果』を実感するも『コンテンツ数の維持』は課題」(2024年5月1日公表、調査期間2024年3月29日〜4月11日、回答117名/参照日: 2026年9月21日)
- 自社サイトの数値は、Google Search Consoleに登録した webloom.jp の実測値です。計測日: 2026年9月21日
著者
株式会社Webloom。神奈川県藤沢市を拠点に、中小企業・個人事業主向けのホームページ制作とAI活用支援を行っています。制作費0円・月額9,900円〜のサブスク型でサイトを提供し、この記事の数値は自社サイトの運用実績をそのまま公開したものです。
公開日: 2026年9月22日/最終更新日: 2026年9月22日
